【Dat17】いろんなスタートアップのビジネスモデルを分類してみた〜10のフレームワーク〜
■はじめに
こんばんは!
今までのブログは僕の個人的な思い的なものを語ってきましたが、今日はどちらかと言うと「せっかくまとめてみたからみんなに共有してみた」っていう同期で書いています。
さっき、「起業の科学」って本を読んでいて、
「スタートアップの10のフレームワーク」ってのが載ってたんですね。
そこで、「今世の中にあるスタートアップはそれぞれどのフレームに当てはまるのか分類してみたら面白いんじゃないか」と思って、自分の意見を交えながら、この記事にまとめてみました。
(本に書いてあることと自分で調べたことが混ざっているので、全て正しい情報とは限りませんが)
■スタートアップの10のフレームワーク
①中間プロセスの削除
これはわかりやすいですね。今まで「何か」を通じないと繋がらなかった二つのものを繋げる。そこで中間マージンの部分をすっぽり排除する、というビジネスモデル。
例:Uber
Uberは「自動車の配車サービス」です。
今まで、従来のタクシーの運転手はタクシー会社に所属し、長時間運転したりとあまり良くない労働環境でした。
しかし、Uberの運転手は、簡単に自分をドライバーとして登録することができ(個人タクシー事業者の資格は必要)自分の好きな暇な時間にドライバーとして働くことができます。
ドライバーは空いた時間にタクシーの運転手としてお金を稼ぐことができる。
ユーザーはスマホで2タップでタクシーを配車できる。
その二人をマッチさせるというサービスになっています。
タクシー会社いう中間プロセスを排除しているので、タクシードライバーの稼ぎも良いそうです。(運賃の20%がUberに行き、それ以外は自分の給料になる)
なんかこれだけ聞くと「そんな隙間時間だけの運転手より、ちゃんと働いているタクシー会社の運転手の方が安心じゃない?」と思うかもしれません。
しかし、実際は逆なんです。Uberのドライバーはユーザーの評価で4.6以下になってしまとドライバーとしての仕事をこなすことができなくなります。
ユーザーの評価に晒されている分、運転手はフレンドリーになり、車内は綺麗になる。
結果として、ユーザーからしてもより良いサービスを受けられるわけですね。
こんなタクシー、ぜひ私(わたくしー)も一回使ってみたい!!
②アバンドル化して最適化する
バンドルとは、色々なもの一つにまとめてあることです。
世の中のバンドルされすぎていて、ユーザーが使いづらいと感じているものを分解(アバンドル)し、明確に「これ!!」と提供するビジネスです。
今まで新聞は、20ページ前後で色々な情報が載ってました。記事もあるし広告もあるし、何ならテレビの番組表まで載っていた。
そしてそれを印刷して、配達する業者も関わっていました。
SmartNewsは「ニュース」以外は載っていません。色々な情報が混在していた新聞を「アバンドル」したことでユーザーにわかりやすいサービスになったわけですね。
同じようなモデルにNETFLIXもあるのではと思います。CMとかニュースとかアニメとか映画とかぐちゃーってなっていたテレビ放送でしたが、「映画やアニメを観たいならうちに入ればめっちゃ見れるよ!」ってシンプルに価値を提供してるんですね。
昔は部屋にテレビ欲しいなって思ってましたが、NETFLIXのおかげでパソコンで十分かな、って思います。録画をしなくても無限にあるコンテンツから、好きなものだけ選んで観れるのはとっても便利ですよね。
③バラバラな情報をまとめる
色々な所にフラグメント化(断片化)している情報を集めて提供するサービスですね。アバンドルとちょっと逆方向な気がします。
例:価格.com
わかりやすい。ビックカメラやヤマダ電機のいろんな店舗に行かなくても、価格comで検索すればズラーっと値段一覧が見れるわけですね。だからユーザーは一番やすいところで買える。
あとは食べログとかもそうですね。「渋谷 パンケーキ」でズラーっと店舗が出てくるから、そこから好きなところを選べばいい。それぞれのHPを全部見なくて言い訳です。
僕がインターンしているトラベルブックという会社もこのモデルです。
同じホテルでも、予約する旅行会社によって値段が違うことって全然あるので、「こっちのサイトで予約すればよかったのに…」ってことが起こりうるんですね。
トラベルブックでは、じゃらんとかいろんな旅行サイトのホテルの値段を比較しているので、一番安いところを予約できるんです。(弊社のステマ)
④休眠資産の活用
使われてないリソース使って必要な人に届けることで売り上げを出すビジネスですね。
これこそシェアリングエコノミー。
例:Airbnb
自分が出張とかで使ってない部屋を登録することで、旅行客に使ってもらうサービスです。
新たにホテルを構えるのではなく、今まで自分たちが持っていた、でも使ってない部屋を貸し出すのが特徴です。
なので当然値段は普通のホテルより全然安いんです。
Airbnbの「部屋」だけでなく「空いた時間」も使われてないリソースに入ります。なので①でご紹介したUberなども休眠資産の活用ですね。クラウドソーシング(空き時間に手軽に仕事を受注できるシステム)「空いた時間」の活用ですね。
⑤ブルーオーシャン
今までの既存の枠をあえて超えることで、全然競合がいない市場を獲ることができるサービスです。まだユーザーですら気づいていないような価値を提供することが必要です。
例:Snapchat
LINEやMessengerで自分と相手のトーク履歴が消えたら「おい!」ってなりますよね。
Snapchatでは、友達とのトーク履歴が最大10秒で消えます。「え、そんなので連絡してたら不便じゃね?」って最初僕は思いました。
Snapchatは「消えるから何も考えずにメッセージが送れる!」という使い方がメインです。ユーザーは若く、10代20代に多く使われています。
LINEでは「明日10時に〇〇集合ね」みたいな連絡は当然残って欲しいですが、誰かの悪口とか、超ふざけた連絡とか、自分の変顔画像とか、「別に履歴が残って欲しくない」やりとりには向いていないですよね。
僕が思うに、Snapchatは実際の会話に寄せてるんだと思います。友達との会話中に、誰が何を話したかなんて記録されないわけで。逆に誰かがボイスレコーダーで録音してたらちょっと緊張しませんか?
だからこそ、若者中心に「気軽なコミュニケーションツール」として流行したわけですね。
このように、今までほとんどの人が価値を気づいていなかった「履歴が消えちゃうSNS」という独自の価値を提供しているんです。
⑥新しいコンビネーション
今まで、AもBも独立して存在してたものを、組み合わせて価値を提供するサービスです。これはわかりやすいですね。
例:ポケモンGO
今まで「GPSで自分の場所が地図上でわかる」という技術も。「ポケモンと出会って捕まえる」ってゲームも、別々のものとして存在してましたよね。
ポケモンGOはそれを組み合わせたことによって、「誰もやったことがないゲーム」としてヒットしたわけです。
それぞれは今まで存在していたものでも、組み合わせることで全く新しいものになる。
⑦タイムマシン
名前かっこいい。これは、別の市場で流行ったビジネスモデルを、他の市場に持ってきて再現することモデルです。
例:GO-JEK
これはインドのサービスなんですが、ビジネスモデルはUberとほぼ同じらしいです。先進国でUberが流行っているなら、インドでもいけるんじゃないか?っていう。
しかし、ただ丸パクリしただけでは、アメリカとインドという全然文化が違う市場でうまくいくはずがありません。
GO-JEKは
「車ではなくバイクの配車(インドでは渋滞がひどいから)」
「支払い方法はクレジットカードではなくプリペイドで(インドではクレカが普及してないから)」
という二軸でローカライズしました。
そのままビジネスモデルを持ってくるのではなく、市場や文化に合わせてうまく修正することで、今までのモデルをうまく活かせるわけです。
⑧アービトラージ
アービトラージってなんだそれ、って感じですよね。簡単に言ってしまえば「安く買って高く売る」です。
使い古された例ですが、「日本で150円で買ったペットボトルの水が、砂漠に行けば15000円で売れる」ってやつですね。
つまり、供給が十分にある市場から、需要が大きすぎて供給が間に合ってない市場に横流しする、というのがアービトラージです。
例:レアジョブ英会話
日本では「英語を学びたい!」って人はたくさんいます。でも日本にいる英語を教えられる人材なんて限られているし、コストも高い。
そこで注目したのがフィリピンでした。フィリピンは第二外国語が英語なので、英語が得意な人が多く、英会話教室の先生になりたい人がいっぱいいます。でも、みんな話せてしまうのでなかなか仕事をもらえないそう。
レアジョブ英会話は、この二つの環境をテレビ電話で繋げることで、安さとクオリティがという一見両立できないものを両立させました。
「供給過多のフィリピンの英会話の先生」を、「需要過多の日本市場」に渡したわけです。
⑨「イノベーションのジレンマ」を突く
大手企業が得意とするのは、「既にみんながわかっているニーズに答える」ということ。しかしそれだけだと、革新的で破壊的なイノベーションは起きません。この「イノベーションのジレンマ」を突く、というサービスです。
例:ティファール
これはスタートアップではないかもしれないが、わかりやすいので。
「イノベーションのジレンマ」を「湯沸かし器」を例に考えてみましょう。
たとえば、「今年の製品は去年の製品よりもお湯をキープする時間が増えました!」「新機能でお湯を沸かす予約ができます!」「日本語と英語表記を切り替えることができるようになりました!」のようなもの。
そりゃあ予約機能があるかないかで言えばあったほうがいい。当たり前。そういう「顕在化したニーズ」を満たしていくんですね。
でも結果、いろんなボタンがついた2万くらいの高価格な製品になってしまったそうです。
そこで、ティファールは、大手とは違い、製品をグッとシンプルにしました。ボタンは一つだけ。お湯を沸かす以外の機能はつけない。機能をシンプルにしたことで、価格は3000円。
毎年毎年湯沸かし器に新しい機能をつけ、バージョンアップしている大手からはこんな製品は出てきません。これを「イノベーションのジレンマ」と言います。
他の例でいうと、スマホなんかもそうですね。
ガラゲーの頃から、携帯メーカーは機能をどんどん追加しなくてはいけません。
例えばユーザーにアンケートをとって、「もっとボタンを押しやすくしてほしい」「もっと画面を大きくしてほしい」と言われたら、携帯会社はそれらを改善するためにガラゲーを改良するでしょう。
でも、これだと既存の延長線上でしかイノベーションは起きません。(持続的イノベーション)
「そもそもボタンを取り払って、全部画面にしたらいいんじゃない?」というのが破壊的イノベーションですね。そうしてスマホができたわけです。
⑩As a Service化する
SaaSって言葉を聞いたことはありますか?これは、Software as a Serviceの略です。あとは有名なやつだとPaaS(Platform as a Service)なんかもありますね。
結局どゆこと?って感じですが、僕の中では「仕事の一部を切り出して提供する」って捉えています。
例:AWS
これもスタートアップではないですが代表的なので。AWSはAmazon Web Serviceの略です。
自分でサイトを作って、それを世の中に公開するためにはサーバーというものが必要になります。今までは、それを自分で借りて、ある程度知識がある人でないとwebサービスを公開することができませんでした。
しかし、AWSは超便利で、サーバーを借りたり、ストレージを借りたり、ドメインをとったり、っていう面倒な作業がAWSを使うと簡単にできるんです。
このように月々のお金を支払って、サーバーなどを「サービスとして(As a Service)」提供する。これによって、僕たちは日々の仕事を楽にすることができるんです。
■まとめ
今回はあくまで「フレームワーク」を10個深掘りしてみました。当然これ以外もあるし、基本的にスタートアップはこの中の要素を何個も持っているものらしいです。
調べてみるといろんなサービスがあるんだな、って本当に思ったので、これからは調べるだけでなく、新しいサービスを積極的に使っていきたいですね!